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もうすぐ犠牲祭:イスラムの大事なお祭りに参加した日

フェイスブックを見ていたら「今年のチュニジアの犠牲祭は9月1日です」という案内が出ていました。犠牲祭はイスラムの大きなお祭りのひとつで、サウジアラビアのメッカへの巡礼が終わる日から3日間ほど、ほぼすべてのお店や施設はお休みになります。また神様への捧げものとして羊などを屠り、普段肉が食べられない家庭におすそ分けをする習慣があります。

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チュニジアでは義理の家族と一緒に、モロッコでは同僚のご家族にお招きいただいて、羊を屠り、フレッシュな焼肉をご馳走になってきました。最近は羊を買う家庭は減って、肉だけを買って焼肉の日になっているとか、貧しいご家庭に肉を分けることも減ったと聞きますが、チュニジアの私の周囲では、親戚(3家族+α)が集まって、大きめの羊を一匹まるっといただいていました。

今頃、北アフリカのイスラム諸国の駐車場や広場は、羊がごった返す羊パークと化し、全国から羊を売りに来たり、買いに来た人々がであちこちで値段交渉をしていると思います。犠牲祭の1~2週間ほど前には羊を購入して、皆さんトラックの荷台や車の後部座席に乗せて帰るので、仕事帰りに車を運転していると、前の車の後部座席に乗った羊と目が合ったりします。

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犠牲祭までの間、家のベランダや屋上で羊を飼い、犠牲祭の日の朝に屠ります。

当日はお肉屋さんが包丁を持って歩いているのを捕まえたり、前もって予約したりして、片足を高いところから吊るした羊を屠ってもらいます。力仕事なのもあって、家族の男手が羊を押さえたり、内臓を出して骨を折り、大まかな解体をするところまで行います。私は必ず彼らと一緒に作業をすることにしていて、そのあと、女性たちが内臓を洗ったり、細かく肉を切っていく作業に合流していました。

ひとくくりに内臓を洗うと言っても、臓器ごとに処理をするのはかなり大変です。家じゅうのバケツや洗面器をかき集めて、臓器を分けて洗いますが、羊の大きな胃から内容物を出して洗ったり、長い腸から根気よく便を出して、腸の膜の表裏を念入りに洗ったりします(腸はキレイに洗ってソーセージにするので、うっかり汚物が残っていると大変です)。

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この作業に目処が付いてきたら、炭火を起こして、傷みやすい内臓からバーベキューにしていきます。内臓を洗っていると、誰かが焼けた肉を持って回って来て、はいっと口に入れてくれるので、もぐもぐしながら作業の続きをします。(^^

屠ったばかり、焼いたばかりの内臓や肉が、それはそれは美味しいこと!!

塩やレモンを降っただけ、または焼いたものをそのまま食べても、ほっぺたが落ちるくらい美味しいです。私は内臓が苦手で、普段はもつが食べられないのですが、このときはお代わりして食べていました。

 

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犠牲祭は宗教的なお祭りで、コーランの中でイブラーヒーム(アブラハム)が自分の息子を神に捧げようとした行いを称え、大事な家畜を屠ることで神様への信仰を表します。一方で、命をいただくことへの感謝の儀式でもあり、羊が目の前で息絶え、その肉をいただくことは、ずっしりと命の重みを体に取り込むことでもありました。イスラム教徒の大切な日である犠牲祭を間近で見て、経験させてもらえたことは、大変幸運だったと思います。羊を屠るとき、ちゃんと見ている子供さんもいて、よい経験をしているなぁと思いました。

犠牲祭が終わるころは、内臓を洗う大仕事で疲れ切るのと、肉をたらふくいただいてお腹いっぱいで、家に帰ると爆睡していました。義理の母は、さらに持ち帰った腸を干したり、肉にスパイスをまぶして吊るしたりと、次の料理に使う保存作業に余念がありませんでした。彼女のそういう作業は、私は見ているだけの嫁でしたが、自分も疲れているのに、「これを使って作る料理は、〇〇が大好きなのよね」と話しながら作業をする母を、なんだか拝みたくなったものでした。

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